大 峰 奥 駈
山上ヶ岳
(1719m)大普賢岳(1780m)行者還岳(1546m)

H19年4月19日〜20日
参加         6名

19日(五番関〜山上ヶ岳〜小笹の宿)
杉の湯から五番関に向う高原洞川林道から見た山は雪を被って白い。昨日予想外に寒かったが山間部では雪になって残っているとはとんだ誤算である。
頭の中でザックの中を反芻してみる。アイゼン無い、オーバーミトン無い、ダウンジャケット無い。薄いフリースと山シャツ、薄目の手袋が2枚入っているのみ。大丈夫か…。
車を五番関と行者還トンネル西口にデポする。五番関の東屋にはしっかり雪が積もって、登山口から植林帯ののぼりでは木に積もった雪がボタボタと、時折ドサッと落ちてくる。思わぬ雪にうれしい反面、岩が凍って光っているのを目にすると戸惑う。
↓五番関結界門。

天気は回復傾向のようでだんだん薄日がさしてきて、青い空も見えて来る。昼頃にはすっかり青空。雪がキラキラに輝いて、ふとアルプスの春の雪を錯覚するほどだ。

木に残った雪が白い花のように見える。蛇腹の岩場では雪が溶けて水びたしになって滑る。鎖、ロープ、木、岩もぬれていてここで手袋はズブズブになり絞って使うことにする。振り返ると大天井ヶ岳が三角錐でくっきり見え、雪がなければ穏やかな春山そのものだ。
洞川登山道と合流地点にある洞辻茶屋から山上ヶ岳。

かなり雪は溶けてきているがまだ陰では積もっていて、雪の上で寒そうな役の行者像。石塔が林立する光景は修験道のメッカであることを痛感し、岩、苔、古木、雪と静寂の中に霊気、荘厳さを感じる。

登山道はよく整備されていて長い階段が続く。途中何度か息を整える。
本道と新道の分岐があり(合流する)本道が行場道で油こぼし、鐘掛岩などの行場、右の新道を行くとお亀石が祀られている。平たく大きなお亀石は役の行者の母が姿を変えて会いに来てそのまま石になったとか。会えたのかどうか知る由も無い…。母親の伝説にはいつも哀しいものがつきまとう。昨今はそんな状況も逆転しているような事件もよく耳にする。
山上ヶ岳と言えば西の覗き、対岸には同じように垂直の大岸壁、鷹の巣岩がそそり立っている。何かゾクゾクするなァ〜。

西の覗岩の鎖、下を覗くが見えずさすがに不気味な気がする。親不幸者はここに来るべし。

↓西の覗きから大天井ヶ岳

山頂へもう一のぼり、雪と空のコントラストが美しく雪の山上ヶ岳とは大もうけと嬉しくなる。寒いのも手袋がぬれるのもガマン、ガマン。

山頂には1等三角点。木立の間から大普賢岳、稲村ヶ岳、大日岳、弥山と大峰の山々が望まれる。
地蔵岳、地蔵辻を経て小笹の宿。中は半分が板間で半分が土間、6人〜詰めて8人くらいは泊まれるか?横に沢が流れ水は十分ある。

夕暮れ。淡い夕焼けが静寂の森を包む。

コースタイム
五番関 11:00→結界門 11:20→洞辻茶屋 13:35→西の覗 14:20→山頂 14:50→小笹の宿 16:06
20日(小笹の宿〜大普賢岳〜国見岳〜七曜岳〜行者還岳〜行者還トンネル西口)
小笹の宿から竜ヶ岳を巻き、穏やかな自然林を歩く、雪はほとんど溶けて朝の光がふんだんに降り注ぎとても明るい。
柏木への分岐を見送り、結界門をくぐり女人禁制の域を出る。今なお残る結界門は4ヶ所、洞川清浄大橋、レンゲ辻、五番関、阿弥陀が森にあり、国内で唯一女人禁制をかたくなに守り続けている。
いったん鞍部に下り平坦な脇の宿跡、小普賢の絶壁が見えて来る。
変形した巨木、根が浮き上がりトンネル状になっていたり、しっかり岩を抱き込んでがんじがらめにしている木、折れて曲がって変形した木など大峰の歴史ここにありと思わせるようだ。根を張る土がないような所で何百年とよく生きていられるものとその生き様、生命力に圧倒される。木も修行しているか?

和佐又への道を分けて大普賢岳、山頂付近にはたくさんマンサクの花が咲いている。

木の根が露出し岩ががんじがらめになった下りや階段など国見岳から七曜岳は岩稜地帯、シャクナゲの尾根でもある。岩とヤセ尾根ではよくシャクナゲに出合う。七曜岳は岩稜の狭い山頂だが大普賢の眺めは絶好で大普賢から小普賢、孫普賢、曾孫普賢?(なんてあるのかな)まで行儀よく並んでいる。

行者還岳をピストンして、笹原と展望の穏やかな尾根をトンネル西口へ下る。
バイケイソウが緑の芽を元気よく出して、傍らにヤマシャクヤクが赤い芽を覗かせている。ヤマシャクヤクが咲き、シロヤシオが咲き、クサタチバナの咲く大峰の春ももうそこまで来ている。
奥駈修験道を女人禁制を守ることで(?)そのまま残している山上ヶ岳からダイナミックな大普賢、七曜岳は大峰の魅力をこれでもかと言わんばかりに見せつける。雪が演出した聖域、白い山上ヶ岳はとりわけ素晴らしかった。
最近大峰にはまっている。
コースタイム
小笹の宿 6:20→阿弥陀ヶ森結界門 7:05→大普賢岳 9:05→七曜岳 10:56→行者還岳 12:15→尾根分岐 14:37→トンネル西口 15:15